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 ふくろのくちから ふんわりあたたかいかぜがながれだすと へやいっぱいにひろがりました。

 「はるかぜを ぬすんでくるなんて おれひとりさ」

 どろぼうは ほおかぶりをとると ひとりで よろこんでいました。

(間)

 ドン ドン   ドン
 ドン ドン   ドン

 だれかが ドアを たたきました。